自己破産した場合戸籍謄本などに載ってしまう?

「自己破産をすると住民票や戸籍謄本に掲載される」ということは何十年も前から言われていることです。
現在でもこう考えている人は少なくありませんから、そのために自己破産をするべきにも関わらず決断を先延ばしにして苦しい生活を続けている人もいます。
しかし結論から言えば、自己破産の情報が住民票や戸籍謄本などに掲載されるということはありえないことです。
手続き上からみても住民票や戸籍謄本に自己破産の情報を掲載するということはありませんから、これは単なるうわさでしかありません。
自己破産の情報が掲載されるのは官報と破産者名簿の二つだけであり、官報は誰でも見られるものですが破産者名簿は各市町村役場の職員しか閲覧できないものです。
加えて破産者名簿を何の理由も無く見て情報を誰かに流すなどのことになればそれは極めて重大な違反行為ですから、もしそうしたことをした職員が出てきたとなれば厳しい処罰が下るでしょう。
それに破産者名簿も免責が決まればすぐにデータが消去されることになっていますから、未来永劫自己破産をしたという烙印が押されることもありません。
官報の方についても一応誰でも見られるものであるとはいえ、実際に毎日見ている人というのはあまり多くありません。
官報には政府調達の情報なども掲載されていますからそうした政府調達に関連する業務を行っている人や、破産情報をいち早く確認しなくてはならない金融機関の人であれば読む可能性は高いですが、例えば隣近所の人が偶然官報を読んでいて自分が自己破産したことを知っていたということも早々ないでしょうから心配は無用です。